ひと昔前までは、ほとんどなじみのなかった献血も、今では一般的なものになってきましたね。ショッピングモールや公共施設に献血バスが訪れるのも、珍しいことではなくなりました。

この記事では、献血を受けたときにいただく、血液検査の表について、詳しくお話ししますね。

 

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献血の血液検査は誰でもできるの?

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献血のときの血液検査表は、献血を受けた人ならば誰でもいただけるものです。したがって、血液検査表をいただけない人の条件が何か特別に存在する、というわけではなさそうです。

ですが、献血の問診で断られてしまったり、献血のガイドラインに該当する方はいただくことはできないでしょう。

あくまでも、献血をした方に発行されるものです。「献血できる人=検査票をいただける人」と考えてよさそうです。

献血でもらえる血液検査表の項目について

ここからは、検査の項目について、そのあらましをお話しします。検査表の内容は、主に肝臓と血液に含まれる成分に関するものです。

同じ病気を調べるための手法の違いで、項目が分けられているものもあります(ですが以下の説明では、調べる病気が一緒のものは、便宜上まとめてあります)。

検査表では、「生化学検査7項目」と「赤血球数検査8項目」の検査結果を得られます。

生化学検査7項目

もしかすると「生化学」という言葉になじみのない方も多いでしょう。ですが、とてもシンプルな意味です。生化学とは「生物を化学的に解明しようとする」という意味なのです。

医学の検査は、生物である私たちを、化学的に解明しようとするものです。化学的に解明されてはじめて、自分が健康なのか、病気なのか見分けることができるのですね。

「生化学」とは、とてもシンプルなこの意味を、専門用語化したものです。

 

以下が各項目です。

 

  • ① ALT(GPT)検査     正常範囲: 8〜24 アイユー ( 1リットル中で )
  • ② ガンマ(γ)- GPT検査    正常範囲: 【男性】50 アイユー以下  【女性】30 アイユー以下

肝臓の健康を測ることができる検査です。ALTとGPTは、体の「原料」成分のアミノ酸を作るための「原料」です。「原料」の「原料」ということで、とても化学的ですね。量が増えると、何らかの異常が起きたときのサインとなります。

 

《 ちょっと補足! 単位「アイユー( IU )」とは?》

化学の世界では、一般的になじみがない単位も多く使われるものです。普段ならば、グラムやリットルが使われます。ですが、一部の成分には、IUが使われることがあります。「グラムやリットルで測りにくい(重さがほとんどないくらいミクロの)成分を、化学の世界では、アイユーで測ることがある」と考えてくださいね。

 

  •  ③ 総たんぱく(TP)検査   正常範囲:   6.5〜8.5グラム( 1デシリットル中で )

血液にもたんぱく質は含まれるのですが、正常値を越えると、肝臓や腎臓に問題があるかもしれません。肝硬変かどうかを知ることができます。

 

  • ④ アルブミン(ALB)検査   正常範囲: ( 以下グロブリンとの比率を参照してください。)
  • ⑤ アルブミン対グロブリン比検査   正常範囲:  数値の比率が約7:3になっていることが理想的です。

アルブミンは、肝臓に問題があると減少する成分です。アルブミンとグロブミン(体に入った異物を攻撃するときにはたらく成分)の比率で正常範囲を確かめることができます。

 

  • ⑥ コレステロール(CHOL)検査  正常範囲: 140〜259ミリグラム( 1デシリットル中で )

基準値よりも高いと、動脈硬化が疑われます。逆に低すぎても、肝硬変が疑われます。なじみのある成分ですね。

 

  • ⑦ グリコアルブミン(GA)検査 正常範囲: 15.6パーセント以下

糖尿病の疑いを調べることができます。

 

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赤血球数検査 8項目

 

  • ① 赤血球数(RBC) 正常範囲: 【男性】450万〜510万個   【女性】400万〜450万個

少なすぎると貧血の疑いがあり、逆に多すぎると多血症(貧血と同じ、頭痛、耳鳴り、めまいが出ますが、真逆の病気です)になってしまいます。

 

  • ② ヘモグロビン濃度(Hb)    正常範囲: 【男性】13〜17グラム  【女性】 11〜15グラム ( 1デシリットル中で)

濃度が低すぎると貧血、高すぎると血液がどろどろになっている疑いがあります。

 

  • ③ ヘマトクリット値(Ht)   正常範囲:  【男性】39〜50パーセント  【女性】35〜45パーセント

低すぎると貧血、高すぎるとうまく血液が流れていないことになります。

 

  • ④ 平均赤血球容積(MCV)   正常範囲:  83〜99フェムトリットル
  • ⑤ 平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)   正常範囲:  【男性】13〜18g 【女性】 12〜16g (1デシリットル中で)
  • ⑥ 平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC)   正常範囲: 32〜35パーセント

ここでの「平均」とは、健康な人たちの数値データを集め、そこから割り出された数値です。健康な人の数値から自分がどれだけ離れているかを知ることも、ひとつの健康の目安ですよ。

 

《 単位についてまた補足! フェムトリットルとは? 》

よく耳にするのは、「ミリリットル」という単位です。フェムトリットルとは、ミリリットルよりもさらに、4段階分ミクロになると使われる単位です。とてつもなくミクロということですね。これも、化学の専門用語です。

 

  • ⑦ 白血球数(WBC)   正常範囲:  5000〜8000個 ( 1立法ミリメートル中で )

正常値よりも少し多いならば問題はないのですが、あまりにも多かったり少なかったりすると、白血病が疑われます。

 

  • ⑧ 血小板数(PLT)    正常範囲:  15〜25万 ( 1立方ミリメートル中で)

血小板数の減少は、白血病にもつながる大問題です。受診する季節によっても違いが出ることがあるので、結果をあとできちんとお医者さんに詳しくみていただくのがいいでしょう。

検査項目の基準値で、健康を判断できるの?

血液検査

基準値とは主に、自分が健康かどうかを知ることができる尺度のことです。ですが、断定的なものではありません。数値だけを見て、健康でないと決めつけることはできません。あくまでも、ここでの検査結果は簡易版で、ひとつの参考となる目安にしか過ぎません。

この検査に加え、更にお医者さんから問診をしていただくことで、確実に病気を調べることができます。正常値の範囲に入っていない項目を、更によく調べてもらうためのきっかけです。

お医者さんに検査表を見せることで、問診で病気を見つけやすくするのです。

まとめ

献血で頂いた検査票だけで、本当に自分が健康かどうかは分かりません。更に精密検査を受けたり、専門医による問診を受けてみましょう。あくまでも、病気をきちんと調べてもらうためのきっかけが、この検査票です。

まずは、かかりつけ医にこの検査票を見せて、受診すべき専門医のいる病院はどこなのか、アドバイスをいただくのがいいですね。

 

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