熱湯消毒も優れた消毒方法のひとつですが、衣類を熱湯消毒したことがある人は少ないのではないでしょうか。
熱湯消毒はノロウイルスや他の感染症を防ぐのにぴったりな方法です。
一説では、60度以上でもノロウイルスは死滅しないと言われますが、何もしないことに比べれば、熱湯消毒の価値は非常に高いと言えるでしょう。
この記事では、主に衣類を熱湯消毒する方法について見ていきます。
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目次
衣類の消毒に熱湯が適している理由は?
衣類の消毒に熱湯が適している理由は、温度が高いことで、ウイルスや菌を死滅させる事ができるからです。
例えばカンピロバクター(感染性胃腸炎の原因菌のひとつ)の場合は、加熱で防ぐことができる細菌です。他にも、腸炎ビブリオという細菌も熱に弱い細菌です。
このように、熱に弱い微生物に対しては熱湯が適しており、感染防止にはもってこいなのです。
もちろん見た目では、決してどのウイルスがいるのかわかりません。ですから熱湯消毒をきちんとしておくことが何よりの「保険」となります。
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熱湯消毒の注意点は?
もちろん火を取り扱うわけですから、その場を離れたり、注意力を切らしたりしてしまってはいけません。
また、火傷にも気を付けなければいけません。お料理以上に湯気や熱湯と触れ合うわけですから、ここでも慎重さが大切になります。
ゴム手袋をはめて作業をしたり、作業用の耐熱手袋(もちろん清潔なもので)をはめて熱湯消毒をするのがいいですね。
熱湯消毒のためだけに、耐熱手袋を購入してしまうという選択肢もあります。本当に衛生に気を払った生活をしたい人は、これが最もおすすめです。
衣類を消毒するときの方法は?
ここからは衣類の消毒に話をうつします。よく考えられる方法としては、火をかけながらお鍋に衣類を入れて沸騰させる方法ですが、場合によっては少し危険です。
洗面器にお湯を注いで、その中に衣類を入れます。次亜塩素酸ナトリウムを1mL弱加えるのもいいですね。およそ30分くらいつけ置きをします。
洗面所に栓をして、たらいのようにしてしまってもいいですね。
それから換気扇をきちんと回しながら、お風呂で行うのがいいです。特に次亜塩素酸ナトリウムのような化学薬品を使うシーンでは、換気は不可欠です。なので、お風呂で行うのがベストです。( キッチンで行うこともできますが、食品を扱うことも考えると、お風呂がベターです。)
もしも次亜塩素酸ナトリウムを加えている場合には、ぬるま湯ですすいでから干します。
それから、衣類といっても、直接肌に触れる下着類や靴下類、そのほかにもシーツ、タオルやナプキン、ふきん、ぞうきん類が、主な消毒の対象です。
まずは無理のない範囲で、タオルやハンカチから消毒を始めて、徐々に慣れていってくださいね。
きちんと乾かすことが何よりも重要!
せっかくきれいに洗ったのに、干さないでそのままにしておいたり、よく乾かないままチェストにしまってしまうと、かえって菌が繁殖してしまいます。
「干して乾かし切るまでが熱湯消毒!」だとそう心得てくださいね。
熱湯と次亜塩素酸ナトリウムを使い分けよう!
なるべくなら、薬品をきちんと使うほうが殺菌効果の高さを期待できます。なので、薬品を使う手間を惜しまないで欲しいところです。
次亜塩素酸ナトリウムを使うことによって、衣類によって色落ちや臭いが残る場合もあります。ですが、「予防」、「衛生」や「殺菌」という観点で見れば、その面を犠牲にするのは仕方がないという見方もあります。
特にお気に入りのお洋服は、熱湯消毒かクリーニング店にお任せのどちらかがいいです。熱湯消毒といっても、自宅のすべての衣類を消毒するには無理があります。
また、近年は、化学物質過敏症の方も多くいらっしゃるのが事実です。自分でもそうだと気づいていない人もたくさんいらっしゃいます。
換気扇を回していたとしても、次亜塩素酸ナトリウムを使っていて気分が悪くなってしまう人もいらっしゃいます。
ですから、ご自分の体調をかんがみて、熱湯にするか次亜塩素酸ナトリウムを使うかえらびましょう。
化学物質過敏症でない人も、気分が優れない日にわざわざ次亜塩素酸ナトリウムを使う必要はありません。かえって気分が悪くなってしまうおそれがあるからです。
次亜塩素酸ナトリウムを使うときには、体調が万全のときを選んでくださいね。
まとめ
衣類を共用で使う…、というのはなかなかないことかもしれません。ですが、タオルを介しての感染というのはあり得ることです。
なので、この記事でご紹介した方法は衣類以上に、特にタオルの場合に応用が利きそうですね。
お洋服には臭いが残ることもありますし、熱湯に弱い材質のものもありますから、タグの取り扱い絵表示の確認が必要です。
ですがもちろん、念には念を入れるべきですから、衣類の消毒も決して忘れないでくださいね。
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