「アミラーゼ」という単語を聞いたことが全くない!、という方はあなたの周りでも少ないのではないでしょうか?
ですが、言葉の認知度の高さに反して、正確な意味を知っている人は少ないです。
とはいっても、アミラーゼという言葉は、最近の健康情報誌でよく注目されます。なので、本で読んで知っているという方もいらっしゃるでしょう。
今回は、最近よく耳にする「尿中アミラーゼ」と「血中アミラーゼ」について、おさらいしてみましょう。
アミラーゼという言葉は知っているけれども、「尿中」と「血中」の2つのグループがあることは知らなかった。という方も大歓迎ですよ。
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アミラーゼって何?
アミラーゼとは、食べ物を消化するときに出る物質です。とはいっても、なかなか馴染みがないですね。すい臓から分泌されます。
しかし、この記事で取り上げる血液や尿、唾液にも含まれていて、意外に身近だと感じられる面もあります。
血液検査等で目にする機会が多いです。中には、健康診断を受けて初めて知ったという方もいます。
尿中アミラーゼって何?
字面から連想される通り、尿中アミラーゼとは「尿に含まれるアミラーゼ」です。
もしも尿中アミラーゼが異常に高い場合には、すい臓の病気が疑われます。
およそ100から1100 IU(アイユー)が正常値です。
もちろん、どんな検査でもそうなのですが、低すぎても高すぎても病気が疑われるので、自分は数値が低いからといって安心はできません。値が低すぎる場合には、すい臓がんが疑われます。
ちなみに、IU(アイユー)とは医学用語のひとつで、体内の物質の量を測るときに使われる単位です。医学では、とてもミクロな物質を扱うので、普段私たちが使っている単位とは違うものがたくさん用いられます。
こういった単位は、医学や薬学、化学の専門教育を受けた人でなければ、使いこなすことは難しいです。決して一般向けではありません。
私たちは、「IU」が何であって、どんな風に使うかを深く知るよりも、自分が健康かどうかに気を遣うほうが大切です。単位については、専門家に任せておきましょう。
血中アミラーゼって何?
血中アミラーゼも、その字が指し示している通り、「血中に含まれるアミラーゼ」のことを言います。
基準値は、およそ40から132 IU となります。この場合もまた、高すぎても低すぎてもいけません。すい臓の病気が疑われます。
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基準値は絶対ではない!?
たとえ自分が基準値内におさまっていたとしても、病気の確率が低いとは言えません。
お医者さんは、検査の結果だけを見て病気かどうかを判断するわけではありません。生活環境や既往症、他の検査結果などを注意深く問診しながら、病気を突き止めます。
従って、基準値におさまっているから安心!と思ってしまわないことが大切です。体の調子が少しでも変に感じているのなら、検査の結果は大丈夫であったとしても、きちんとお医者さんに診ていただくべきですね。
もちろん、自分が基準値すれすれの場合だったときはなおさらです。自分が基準値すれすれだという状況が、今の健康とどう関わっているのか…、きちんとお医者さんから答えを頂きましょう。
他の精密検査をすすめられる場合もあるでしょうし、専門のお医者さんを紹介してくれる場合もあるでしょう。病気の早期発見のためにも、お医者さんの指示にきちんと従って、自分の健康を守っていきたいものですね。
アミラーゼでストレスを測れるの?
厳密に言うと、ストレスは全身の健康を乱してしまう原因です。体の各器官が、きちんと調和し合っているのを、ストレスはぶち壊しにしてしまうのです。
ストレスを測定するのには、これまでは気分や感じ方に丸を付けるチェックシートが一般的でした。精神科やメンタルクリニックの問診では主に、このチェックシートが重要な意味を持ちます。
ですが最近は、徐々にではありますが、化学的にストレスを分析していこうとする動きもあります。研究が進んでいき、気分や感じ方の問診票以外にも、ストレスを測定する方法が見つかったのですね。それが、アミラーゼを使った測定です。
なんと!アマゾンで、こんな測定器が一般向けに売られているくらいです!
今は2万円代と高額ですが、いずれ体温計や血圧計並みに値段が下がっていくでしょう。その時代の到来は遥か未来の話ではなく、もう間近に迫っている気もします。
アミラーゼは、すい臓の病気を知るときに不可欠ですが、同時にストレスを測るのにもうってつけだということを忘れないでくださいね。
今後のメンタルヘルスの分野で、アミラーゼはきっと主役になっていくことでしょう。
まとめ
尿中アミラーゼと血中アミラーゼは、すい臓の健康をチェックする指標になります!
検査結果を見て一喜一憂してしまうのではなくて、お医者さんを受診するきっかけとして、検査結果を賢く活用したいものですね!
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